信頼されること、愛されること、いつもの鉄道であること―
都名電鉄愛姫高速線事業部

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(東静車輌工業製)

(川崎重工業製)
(東静車輌工業製)4両編成の画像はこちらから。
(川崎重工業製)4両編成の画像はこちらから。

『Simple is best』

 愛姫シティーラインを影から支える普通列車の存在。その普通列車に使用される、この車両は暫定的な区間開業に伴う車両不足を補うため、先行的に製作・投入が進められた。無個性という言葉が似合う、その車両がAL-1系電車であり、最終的に4連20本が製作された。

■開業前の急造仕様
 総馬電鉄日光急行線の廃車車両を譲り受けるとは言ったものの、調達できたのは全車両6両20編成、120両ほどです。これだけ調達できればまだましとはいえますが、運転計画上で必要な編成数には届きません。そこで、高岡は暫定開業時の第2の主力車両として、新たに車両を再建途中ながらも製作することを決意します。しかし、暫定開業時はそこまでお金をかけて製作できませんし、車両を設計・企画できるだけの時間もありません。
 そこで、東静車輌工業の担当者からの助言により、試作車体の設計を流用して車両を製作することになりました。

 この車両は、高岡が設計・企画しているAL-3系(通称:姫)、澤部が設計・企画しているAL-2系(通称:王子)とは違い、普通列車専用として使用されることが前提とされたため、通称はありません。企画も設計も外注のようなものですから、それは仕方ないのかもしれません。
 車内はオールロングシート、東静高速鉄道線への相互直通運転を考慮しているため、基本的な構造や性能は同社7000形と同じです(最も、東静高速鉄道7000形電車は静岡線で運用はほとんどされていませんが…)。無個性の言葉が似合う車両ですが、まだまだ暫定開業中の路線で運用するため、暫定的に準備された車両ということもあり、様々な制約の中で生まれた、目立たないスターとなりました。
 東静車輌工業で8編成32両、川崎重工業兵庫工場で12編成48両の計80両が製造され、東静車輌工業製の32両は中部高速線、川崎重工製の48両は関西高速線へそれぞれ投入され、先に投入されたAL-0系(元総馬電鉄日光急行線5000系車両)とともに活躍している。

■車両概要
種別:直流通勤型電車車両
車体寸法(mm): 20,000 ×2,950 ×3,980
最高速度:130km(営業上は120kmが最高速度)
電気方式:直流1500V
保安装置:ATC(列車集中制御装置)
制御方式:VVVFインバータ(三菱電機製IGBT素子)
ブレーキ方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
その他設備 座席:ロングシート(一部:転換クロスシート)
行き先表示:デジタル表示
営業開始:2013年5月1日(関西高速線) 2014年3月20日(中部高速線)

■編成
AL-101〜AL-120(各4両編成)
(Tc)1100+(M1)1120+(M2)1130+(Tc)1140 AL101〜AL110
(Tc)1150+(M1)1160+(M2)1170+(Tc)1100 AL111〜AL120
*AL-101〜AL-108:東静車輌工業製 AL-109〜AL-120:川崎重工業製

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